購入する前に知っておきたい仏壇選びのポイントとは?
1.近年の仏壇は伝統的な物から現代的な物まで種類豊富
核家族化が進んでいる現代では、仏壇を置いていないという家庭も少なくありません。
そのため親や親しい家族が亡くなってから初めて購入しようと考えるというケースもあるでしょう。
そんな場合、「どのようなものを選んだらよいのか迷ってしまう」「選び方が分からない」ということも多いのではないでしょうか。
確かに、普段から和室の床の間や仏間に触れていた時代に比べると、あまり見慣れていないものであるのも致し方ありません。
そもそも仏壇とは何なのでしょうか?
それは、亡くなられた方や先祖を祀るためのものです。
それが始まりとなり、室町時代になると庶民の間でも供養のための礼拝をするようになっていきましたが、江戸時代以降は特に、現代に近いかたちで各家庭で仏像を安置し先祖供養をするようになっていったのです。
そんな供養のための仏壇は、いわば家庭サイズの小さなお寺ともいえるでしょう。
ロウソクや線香、お花を飾った姿はよく目にしたことのある人も多いのではないでしょうか。
なかにはそれぞれの家の宗派のご本尊や脇侍を安置し、周囲には仏具を配置し荘厳にします。
しかし一体どこに置いたら良いのかと、置き場も今では迷いがちですよね。
昔ながらの日本家屋であれば、置き場所として床の間や仏間がありましたが、マンションや新しい住宅の場合、そもそも和室がないということも少なくありません。
しかし、先祖や故人を思い礼拝するためのものであるため、基本的には落ち着いて礼拝できる場所であれば、和室でなくても置くことができます。
とはいえ湿気が多い場所や直射日光が当たるような場所は避けるのがおすすめです。
2.宗派を確認し仏壇の材料や加工方法の確認もおすすめ
仏壇というと、黒い漆に金箔をあしらった重厚な雰囲気のものをおイメージする人も少なくありませんが、現代ではそのようなスタイルのものばかりでなく、洋風のインテリアにもマッチするようなオシャレなものや、小ぶりなサイズのものも増えていて、マンションや洋室にも違和感なく置けるようになっています。
そもそもどんな種類があるのかというのも、知っておいて損はないでしょう。
前にも述べた黒い漆に映える金箔が豪華なものは、金仏壇というものです。
杉や檜・松などに漆を塗って彫刻や蒔絵をあしらい、金粉や金箔で飾ります。
一見どれも同じように思えますが、宗派によって造りには違いがあるので、購入前には自分の宗派を確認しておくのが良いでしょう。
また唐木のものは木目が美しい木を使用したもので、黒檀や紫檀などの輸入銘木を使ったものや、ケヤキをはじめとした国産銘木を使ったものも含まれます。
木目の模様の美しさを見ることが出来、落ち着いた印象があるのが特徴です。
そして最近増えているのが、家具調タイプのものです。
洋間が多い現代の日本の住宅にマッチしやすく、置きやすいサイズのこれらのものは、まるで家具のように他のインテリアに調和しやすいのため、選ばれることも多いようです。
台つきで床に置けるものや、今ある家具の上に置ける小型のタイプもあります。
よく選ばれているものとしては、これらのタイプが多いですが、近年ではモダン仏壇と呼ばれるものも増えてきています。
木材や漆・金箔を使ったものなどではなく、金属やガラスで出来ていて、まるでオブジェのような見た目。現代的な印象を与えるのがその名称の由来です。
このように様々なスタイルの物が売られていて、どれを選ぶかはそれぞれの人・家庭の自由です。
3.本尊や花立・香炉などの仏具も合わせて用意する
とはいえ、あまり奇抜なものの場合、選んだ本人は気に入っていても親類や故人と親しかった人が見たときに、驚いてしまうということもあるかもしれません。
それは、故人のキャラクターや周囲の人の考え方などによりますが、特別なこだわりがあるのでなければ、故人を思う人の心に寄り添ったものを選ぶのが良いのではないでしょうか。
また伝統的なタイプのものや家具調のものでも、サイズや値段による違いがあり、いくつも種類があります。
どれを選べば良いのか迷うところではありますが、まず、置きたい場所に置けるサイズであること、家への搬入が可能なサイズであることを考える必要があるでしょう。
また、金箔タイプや唐木タイプなどは特に、商品の表示をよく確認し比較するのがおススメです。
木地材料や表面加工、それに金箔粉などの種類と原産国はかならず見ておきましょう。
故人が亡くなって四十九日法要までに用意する場合でも、よく見て選ぶようにしたいものです。
また本尊や花立、香炉などの仏具も合わせて用意することを考えて決めるのが良いです。
あまり買い換えることもなく、長く使用するものであるので、アフターサービスのしっかりしたお店で購入するのも大事なポイントといえそうです。